河野實が |
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野菜づくり |
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野菜づくりを始めて、20年になる。ナス、トマト、キュウリ、ピーマンなどの夏野菜から、大根、ネギ、ホウレン草、京菜(水菜)などの冬野菜まで、春夏秋冬を通して、年間50種類以上の野菜をつくっている。 3人家族では食べ切れないので、自給自足を越えてしまう。友人にジャガイモやキャベツなどを宅配便で届けてあげると、「また、頼む」と何度も言われ、閉口してしまう。 野菜づくりをしていると、土(畑土)の神秘性に驚かされる。 秋に近くの林に出掛け、落ち葉を集めて堆肥をつくる。翌年5月以降に使用するものを、半年かけて畑の一隅にある二畳ほどの木枠の中に積んで寝かせるのだ。 醗酵を促進させるため、水を打ちながら鶏フン、ヌカをまぶし、踏み込みながら積んでいく。 この堆肥をスキ込んだ畑土は、有機肥料(鶏フン、牛フン)とともに、土中のバクテリアのエサになる。バクテリアは有機肥料を分解して作物が吸収しやすいようにしてくれる。堆肥はバクテリアの寝床の役目を果たすと同時に、作物に水と空気を過不足なく与えてくれる、中継装置の役割を果たしてくれるのだ。 治水、治山に落葉樹が不可欠なのは、落ち葉がスポンジのように水分を貯める働きをするからである。 自然の中で有機質がつくられる野菜は、ハウス栽培の野菜と違って、ミネラルがたっぷり含まれている。味は濃く、歯ざわりもよい。まして、採り立てのジャガイモ、トマト、サヤエンドウなどは、魚で言えば生き造りのサシミのように、抜群にうまい。 朝自宅から300メートルの所にある畑に行き、サヤエンドウを一握り分採ってくる。それをサッと水洗いして、手前ミソのミソ汁の鍋に入れる。沸騰したらすぐに火を止める。ミソは妻が毎年仕込む自家製だ。 お椀に浮かんだサヤエンドウは、鮮やかな緑色をしている。シャリッとする歯ざわりと、サヤの香りが食欲をそそる。 「うまい」と感じるだけでなく、自然の恵みに感謝する気持ちが湧いてくる。 そろそろジャガイモを蒔く季節が近づいてきた。 |
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ジャーナリスト 河野 實 |
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