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マガジン X 2003・2月号掲載    
 




インタビュアー
ジャーナリスト・河野 實
 








略歴
ひらさわ
かつえい
  革命を起こすべきだ

―― それは恐ろしい。しかし、郵政三事業に続き、道路関係四公団民営化推進委員会の最終報告も、散々な結果に終りました。道路建設促進派は二名しかいないのに、五人の反対派との両論併記で終わってしまいました。これで小泉内閣の命運は尽きたのではないでしょうか。

平沢 命運は国民世論が決めることですが、民営化推進委員会は、誰のための委員会だったかということです。与党が受け入れられないような報告書は提出できないと言っている今井委員長は、結局道路族のための委員長だったということです。みっともない話ですよ。

―― みっともないだけではありません。道路行政も自動車関連諸税も、自民党中心のこれまでの政治は、国民を思うフリをして、実態は党と議員の利権だけを肥大化してきたのではないでしょうか。

平沢 おっしゃる通り。高速道路は東名・名神など、償還済みの道路は無料化するのが本筋です。自動車諸税も本則税に戻すべきです。税金は取れるところから取りますから、七千万人以上もいるドライバーたちが結集して声を上げないと、取られっ放しが続きます。

―― 国民はうんざりしています。

平沢 官高党低と言って、政治家は勉強していないから、情報を握っている官僚にいいようにコントロールされてしまう。程度の低い議員も同じ一議席ですからね。その結果、田舎重視、都市軽視にもなり、地方に赤字道路を造り続けてきた。造りたければ赤字道路を造ってもいいんですよ。しかし、その赤字を国が丸抱えするのではなく、地域の負担率を上げるべきなんです。そうすれば地方財政を圧迫させ、無能な知事は選ばれなくなる。空港建設、ダム問題もまったく同根です。

―― 長野県民は、田中康夫を選ぶことによって、従来の利権自治を断ち切りました。このままでは、日本は放っておいても沈没してしまいます。

平沢 永田町を見ていて、つくづくそう思う。同僚の政治家を見ていても、そう思わざるを得ない。国家の三十年、五十年先を全く見ていない。誰も彼も次の選挙のことばかりを考えている。

―― 日本沈没に歯止めをかけることは可能でしょうか。野党もだらしがないですよね。

平沢 もう改革では間に合わない。革命を起こすしかない。野党が責任政党になるのを待っていられない。自民党も公明党と組んでいるようでは、程度の悪い延命策でしかない。横一線の悪平等を廃し、結果平等から機会均等に改め、真の競争力、活力を生み出す制度に革命を起こすしかありません。しかし、敗者にも最低限のセーフティ・ネットは必要です。それが福祉の未来の姿です。


拉致問題の解決には

―― 平沢さんにとって、政治家の条件、資質とは何でしょうか。

平沢 二つの絶対条件があります。真の愛国心と国益の確保です。この二つの条件を実現するためには、国家百年の大計を描き、哲学・理念を持って、事に当たるのが本来の政治家です。しかし、功名心と目先の利権しか持っていない政治家が大半というのが現実ですね。

―― 拉致問題は、国家というものを国民全体で考えるいい機会になりましたね。

平沢 この問題をきちんと考え、解決することが、日本の今後を占う一つのリトマス試験紙になります。拉致問題など、どうでもいいという人は、それだけで日本人としては失格ですし、現代を生きる資格はありません。

―― 膠着状態が続きそうですが、どんな方向で決着するのでしょうか。

平沢 最後は米朝間でないと決着しないという評論家が多いのですが、まず日本政府として、やれることすべてを実行することです。コメ支援の凍結、「万景峰号」入港時の荷物検査の厳格化、朝鮮銀行、朝鮮信金の支援の見直し等をきっちりやることです。幸いにも拉致被害者とその家族が毅然とした態度をとっておられます。私も期待に応えるよう頑張ります。

―― ご多忙の中、本音の対応をしていただき、有難うございました。

   
 
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