| ●ハクサイ | マコ-ワールド流 菜園作法 | ||||
ハクサイは、タネの蒔き時に幅がない。 私は三畝作る。一畝十五本で四十五本植える。一畝だけ早生にする。残り二畝は晩生である。早生のタネ蒔きは八月中旬。晩生は同下旬。これで苗を起こしてから、三週間目に植える。九月五日以降にタネを蒔いたものは、完全な結球をしない。つまりハクサイのタネの蒔き時は、たった半月ぐらいしかない。同じ結球野菜でもキャベツとは大違いだ。 キャベツは露地栽培でも冬以外はいつ蒔いても育つ。 ハクサイを育てる初秋は、秋の長雨に見舞われることがある。キャベツの青虫と同じくらい、ハクサイの敵は秋雨である。これを防ぐために、最初から高畝にする。高畝にする前に溝を掘り割り、堆肥、鶏フン、過燐酸石灰を多めに埋め込む。 元肥での窒素肥料は鶏フンに含まれているだけでよい。窒素過多は秋雨が長引くと必ず出る軟腐病(尻腐れ病ともいう)の原因になるので、その対策として窒素を控えめにするのだ。 台風を含む九月の長雨が終わつて、空気が澄んでくる十月に、ハクサイは結球部分がグングン育ってくる。それまでは外葉だけである。外葉が畝の地面を被っているので、長雨の後も畝は乾かない。それで地面に接している部分(つまり尻)が、茶色になって腐り出す。だから、窒素肥料を元肥にやりすぎてはいけないのだ。 私は十月に入り、結球部分が立ってきたら、畝の肩の部分に化成肥料と尿素を撒いて、畝間の土をすくって土寄せをする。硫安よりも尿素のほうが、元肥の過燐酸石灰とのペアリングがいいようだ。早生は十月下旬から食べられる。わが家では早生のハクサイは、漬け物器で一夜漬けにして食べる。もちろん昆布、唐辛子を混ぜ込んだものを入れる。これは浅漬けで食べたほうがうまい。 早生の十五株が終わるころ、十二月に入って霜に合った晩生のハクサイが食べられるようになる。四キロにもなる大株のハクサイを八つに割って、桶につける。 これは面倒であるが、一度塩だけで水出しして、二度日に昆布、スルメの皮、唐辛子で清ける。水出しが面倒な場合、八つに割つたハクサイを、ぬれ縁で半日天日に干して漬ければ、かなり水分が取れるので、同じ効果が得られる。 ハクサイは十二月に入るとすぐに、外葉で結球部分を包んで紐でしばっておけば、千葉の習志野台地では、そのまま冬越しできる。寒に当たったハクサイほど、漬け物にしても鍋物にしても、歯ざわり、コクがバッグンになる。二月になれば、外葉が枯れて茶色になって、寒々しい畑に身をすくめるようにしている。このハクサイは、味噌汁に入れても、柔らかくてすぐ煮え、その上つるつるした感じが、ほんとうに美味である。 ハクサイは私の菜園では、雪をかぶっても何も問題なく冬越しをする。真冬の外葉が茶色になったハクサイは、市場に出回ることは絶対にない、貴重なものである。 |
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